コツコツ続けるためには、子どものやる気を折らないことが大切。※写真はイメージ (c)GettyImages
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「三日坊主」という言葉があります。仏門に入ったものの、修行に耐えられず三日と持たずに辞めてしまう僧侶の様子から、「飽きやすくて長続きしない」という意味で、「三日」とは「ごく短い期間」のたとえです。しかしこの「三日」という言葉が、実は物事を続けていくために、非常に邪魔なものではないかと、最近思うようになりました。

 継続するならば最低3日以上は毎日欠かさずやらなくてはならず、一日でも途切れたら、そこでアウトのようなニュアンスを含むからです。

■できない日があってもいい

 少しくらいやらない日があったとしても、そこでストップせずにコツコツと続けていけば、成果はでてくるものです。

 ところが「三日坊主」という言葉を真に受けて、たった1日できなかっただけで、「自分はダメだ」と思い込み終了してしまうからこそ、挫折してしまう人が多いのではないでしょうか。

「毎日継続しよう」と目標を立てつつ、数日できない日があったとき、私は「数字の変換」を使って気分を変えることにしています。

 たとえば「1日スクワット20回」を自分に課して、2日目にして早くもサボってしまった場合、再度やる気を取り戻すために、「1日に20回」ではなく「20回を1セットとして、1週間に7セット」を好きなときにやろうと考え直します。

 1日ではなく、週にサイクルを変えてしまうのです。

 これなら、1日やらない日があってもテンションを落とさずに済みます。

■1gより1000mgのほうが「たくさん」と思う

 ビジネスでもよく、数字の表現の仕方を変えることで印象を操作するワザが使われます。

 栄養ドリンクでは、よく「タウリン1000mg配合」などという言い方をしますが、「1000mg」はつまり1gのことです。しかし、1000という大きな数字に変えることで、とてもたくさん入っているような気にさせることができます。

 他に、レモン5個分のビタミンCという表現もそうです。レモンはビタミンCが多い果物の代表のようなイメージをもたれていますが、実はそこまででもなく、キウイやいちごのほうがたっぷり入っています。

 それでも、ビタミンC100mgをレモン5個分と表現することにより、たっぷりの栄養素がとれそうに思えてきます。

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