彼は去年の東京オリンピックで、初日、2日目と星野陸也(25)と同じ組でした。初日は63で単独トップでしたね。いい選手だというのが記憶に残ってます。身長が190センチで体重100キロ超と大きいんですけど、ものすごく飛ぶわけでもなくて。
彼のチームの監督がすごく明るい人で、試合中に僕に「お前の若いころを知ってるぞ」って声をかけてきてくれて。僕と同じくコースを歩いてた数少ない監督の一人でした。ほかの国の監督は「どこにいたんだ?」みたいな感じでね。ハハハハ。
ストラカはこれで4月のマスターズ出場権も手にしました。何よりこの難コースで勝てたのが、彼にとって大きな自信になったと思います。最終日、彼が最後の18番でセカンドを打ったころから大雨になり、後続がバタバタと崩れました。こんなこともある。ゴルフは皮肉なスポーツですから。
丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。
※週刊朝日 2022年3月18日号