「初回にアブレーション治療を選択した人の多くは、やはり負担を小さくしたいと、再発時にもアブレーション治療を選択します。3センチ、3個以内で肝機能がよければ、何回も受けることが可能です」(畑中医師)

 手術については、再発までの期間が短いときなど適さない場合もあるが、再切除の成績は初回治療と同等という報告もある。

 病院ごとの治療数の見方について、畑中医師はこう話す。

「アブレーション治療の質は、医師の技術によって変わります。治療数が多い病院のほうが安全で確実といえるでしょう」

 岡村医師は、「肝がんの手術は特殊で、原発性と転移性を合わせた手術数が年間50例あれば、慣れていると考えられます。また、日本肝胆膵外科学会の高度技能専門医、日本内視鏡外科学会の技術認定医は、手術ビデオの審査を経て技術を認定されているので信頼できます」という。高度技能専門医、技術認定医は、それぞれの学会のホームページで確認できる。

 ランキングの一部は特設サイトで無料公開しているので、参考にしてほしい。

「手術数でわかるいい病院」https://dot.asahi.com/goodhospital/

【取材した医師】
日本大学板橋病院 消化器外科 主任教授 部長 岡村行泰 医師
群馬県済生会前橋病院 消化器内科 部長 畑中健 医師

(文/山本七枝子)

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より

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