「座席自体への改修がされなかった部分への疑問の声は聞こえます。88年開場のドームは国内外を見渡してもかなり古い施設。日本人の体型の変化もあり座席間はかなり狭く通路へ出るのがかなり難儀です。女性客にとってはトイレなどへ行きにくいのは致命的欠陥と考えられます」(巨人担当記者)

「立ち見席をなくして個室スタイル席を設けることで場内コンコースの混雑は改善されるはず。客単価も上がるのでビジネス的にも良策です。しかし女性限定のガールズジャイアンツシートがなくなったことに驚きました。エンタメではライトな女性ファンを掴むのが定石です。この席がなくなったことで足を運びにくくなる女性ファンは少なくない」(スポーツビジネス関連会社)

 ガールズジャイアンツシートは3塁側外野寄りの一角に設置されていた女性限定シート。シートがピンク基調になっており、オリジナルグッズも付いていた。勝利試合後にはグラウンド上でヒーロー選手との記念撮影会も行われるなど、十二分過ぎるほどの特典があった。コロナ禍の影響で20年から販売を見合わせていたが、全座席通常販売となった今年も販売予定はなさそうだ。

「スタンド一角がピンクで女性らしい華やかな感じがあった。またグッズなどもそうですがファンを見ていても女性らしさが少なく感じます。例えば開幕シリーズ、中日側にはドアラのカチューシャをつけた女性ファンが目についた。ディズニーランド感覚でコスプレを楽しんでいるようです。巨人ファンの中にそういった姿を見かけるのは少ないです」(在京テレビ局関係者)

「コロナ禍で球団経営が圧迫されており早急な打開策が必要。そのためにまずは客単価が高い個室タイプなどのプレミア席を増やした。グッズが付くなどコストもかかるガールズジャイアンツシートが無くなったのもその一環ではないか。中長期的な女性ファン獲得も大事だが、まずは経営的に現実路線を選んだのでしょう」(スポーツビジネス関連会社)

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大改修は巨人の「原点回帰」か