経営者の世界でもそうですが、大きな権力を持つ人の中には、サイコパスのような共感能力がない人が一定数います。痛みを無視した決定ができる人たちが今もしかしたら強い時期なのかもしれないとも思います。そこに向き合って対処できるのは、訓練された専門家の人たちです。
ツイッターをのぞくと、世界情勢に詳しい人がたくさんいて、その人たちの投稿を読むと何か自分も同じように意見ができないといけない、と錯覚しがちです。でも「餅は餅屋」の考え方を僕は信じていて。専門家ではない人が外科の手術をしちゃいけないし、犯人を逮捕しちゃいけません。知の世界に浸りすぎると、専門家と同じような行動をしなければいけない、と背負いすぎてしまうことになります。
やぎ座は「自分だけこの生活をしてていいのか?」という罪悪感を、共同体や世界に対して常に抱えています。今それを強く持ちすぎてしまうと、自分にできることができなくなるぐらいに奪われてしまう。プロを信頼して任せて、自分は自分にできることで生活を守る。自分なりのルールを持ってみてください。
しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年4月25日号