3年ぶりに迎える行動制限なしのゴールデンウイーク。しかも、5月2日・6日を休めば10連休になるとあって、脱・巣ごもりを考えている人も多いのではないか。一方で、人がたくさん集まる場所へと出かけていくことに、ためらいがあるという人も少なくないはずだ。
そこで、47都道府県に点在する日本の絶景や秘境を集めた『新 日本の絶景&秘境150』から、ゴールデンウイークにベストシーズンを迎えるスポットを担当編集者がピックアップ。眺めて楽しむもよし、実際に出かけていくもよし、それぞれの方法で「絶景中の絶景」を楽しんでほしい。
まずご紹介したいのは、「あしかがフラワーパーク」(栃木県足利市)。350万本の藤が多種多様に咲き乱れるさまは、日本のゴールデンウイークを彩る絶景中の絶景。パークのシンボルとなっている樹齢150年の大藤は、淡い紫色の花房が地面近くまで垂れ下がり、絢爛豪華な光景が広がる。大藤がライトアップされる夜のパークはさらに幻想的。この世のものとは思えない美しさだ。
伊豆半島では、10万本のツツジが人々を待ち受ける。小室山公園(静岡県伊東市)のある小室山は、1万5000年前の噴火で生まれた標高321メートルの火山。西麓に位置するつつじ園には40種類のツツジ10万本が植栽され、それが一斉に開花するこの時期は、山の斜面が見渡す限り、じゅうたんを敷き詰めたように真っ赤になる。最大の見どころは、ツツジ並木が作る「つつじのトンネル」。空を覆いつくす赤一色の世界観は壮観というほかない。
静岡県まで日本列島を南下すると、神秘の湖に弧を描く「夢のつり橋」(川根本町)と呼ばれるつり橋がある。南アルプスから流れる大間川と寸又川が合流する地点に設けられた大間ダムのダム湖の上にかけられた全長90メートルのつり橋に、コバルトブルーの湖面を一筋の橋が横切る幻想的な風景からその名がついたとも言われている。水が青く見えるのは、水中の微粒子が波長の長い赤い光を吸収するため。かつては生活道だったつり橋だが、住民がいなくなった今は、寸又峡温泉を起点とする散策ルートに組み込まれ、人気スポットとなっている。