「選手起用に明確なビジョンが感じられます。若手選手の将来への期待が球場へ足を運ぶ要因になっているのではないか。現役時代から野球センスの塊のような選手だったが監督になっても同じ。このままチームが順調に強くなれば球団史に残る名監督になれるかもしれません」(中日担当記者)

 立浪ドラゴンズへの期待値は高く、早くも“今後”への話も広がっている。

「柱となる選手だけを比べれば他球団にも見劣りはしない。夏場あたりに主力が揃っていれば、最後まで良い戦いができるはず。気は早いですが立浪監督1年目での優勝を想像してしまいます。そうなった時には各方面に多大な波及効果が予想できる。PL学園OBが多いチームだけに『PLの底力を見せて同校野球部再建への追い風に』という声まで聞こえています」(中部地区テレビ局スポーツ担当者)

 与田剛監督の下、2020年シーズンには8年ぶりのAクラスとなるなど、戦えるようになってきているのは間違いない。そして、今年は“ミスタードラゴンズ”が戻り、若手を中心にチーム力がさらに伸びそうな雰囲気が漂う。今シーズンも混戦が予想されるセ・リーグだが、昨年のヤクルトに続いて下位から一気に浮上するのは立浪ドラゴンズかもしれない。
 

[AERA最新号はこちら]