
中日・立浪和義監督の評価が高まっている。昨年はセ・リーグで5位だったチームは、シーズン最初の6試合で1勝5敗とつまずいたが、その後に立て直して5月3日終了時点で貯金2と健闘している。
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「ブルペン陣が素晴らしい投球をしているのが大きい。打線は1番の大島洋平が絶好調で、阿部寿樹の勝負強さも目立ち得点ができている。あとは主砲ビシエドの復調を待つばかりです」(中部地区テレビ局スポーツ担当者)
投手では大野雄大、柳裕也の左右のエース2人が安定感に欠ける試合もあったが、リリーフ陣のロドリゲス、清水達也、山本拓実、抑えのR.マルティネスらが好投し、粘り強く白星を重ねている。
打線では主軸のビシエドが苦しんでいるが、これまで首位打者を快走するベテランの大島や、阿部が打線をけん引。守備面でも打撃好調のセンター大島、セカンド阿部に加え、正捕手の木下拓哉、遊撃の名手・京田陽介らセンターラインを中心に手堅い野球を展開している。
「日本ハムの新庄剛志監督のような奇をてらう采配はしない。セオリーに沿った王道野球はオールドファンを中心に絶賛されています。柱を固めてからその周りを決めていく。投手は左右エース、打線ではリードオフと主砲、守備ではセンターライン。打線でビシエドの不調は想定外でしたが、その他はほぼ期待通りの活躍をしています」(中日担当記者)
立浪監督は高校時代からエリート街道を歩んできた。名門・PL学園時代は2年から活躍し、3年の時には甲子園の春夏連覇に大きく貢献。中日入団後も1年目から定位置を確保して、通算2480安打(NPB歴代8位)、467二塁打(同1位)など数々の実績を残した。“ミスタードラゴンズ”と呼ばれたキャリアの中で得た経験が監督としての方向性を定めているのかもしれない。
そして、軸を固めつつ“若手の育成”も同時に行っている。
「柱に据えた選手が期待通りに働けばそれなりの戦いはできる。その上で将来の中心選手育成に取り組んでいます。野手では鵜飼航丞、岡林勇希、石川昂也を起用。投手でも高橋宏斗はローテーションを任されている。明確な使い分けをしていて分かりやすいと好評です」(中部地区テレビ局スポーツ担当者)