2列目には、アタッカーを3枚並べたい。左サイドは、ドイツで輝きを放つ奥川雅也(ビーレフェルト)。京都の下部組織育ちで“古都のネイマール”とも称されたドリブラー。19歳で海を渡り、左右両足を遜色なく使える“強み”を生かしながら鍛錬を積み、万能型のアタッカーへ進化しながら今季は8ゴールと得点能力も開花させている。現在26歳。2020年11月にA代表招集を受けながら所属クラブで新型コロナのクラスターが発生したことで招集取り消しとなった過去を持つように、“未招集組”としては真っ先にメンバーに入る。
トップ下には、森岡亮太(シャルルロワ)を置く。卓越した技術と広い視野、長短織り交ぜたパスに加えてと得点力も持つ司令塔。神戸時代の2014年に23歳でA代表デビューしたが、アギーレ体制で2試合、ハリルホジッチ体制で3試合に出場したのみで2018年3月を最後に招集なし。しかし、その間にもベルギーリーグで結果を残しながらプレーの幅を広げ、今年4月に31歳となった現在、その実力は間違いなく日本人トップクラス。時代が違えば代表の常連となっていてもおかしくない。
右サイドは、健在の“天才”家長昭博(川崎)に任せる。G大阪ユース時代から傑出した能力を見せ付けながら20代前半までは好不調の波があったが、30歳で移籍した川崎で持ち味が全開。“鬼”のキープ力を発揮しながら、落ち着き払ったプレーで攻撃にアクセントをつけ、オンリーワンの存在としてピッチ上に“違い”を作り出している。A代表はオシム時代に1試合、ザッケローニ時代に2試合に出場したのみだが、持っている能力は過去、現在の日本代表の中心選手たちと比べても全く遜色ない。
最後の1トップは、鈴木優磨(鹿島)で間違いない。2年半過ごしたベルギーリーグで計26得点を挙げ、復帰したJリーグでは開幕から貫禄かつ圧巻のプレーを披露。持ち味であったゴール前での嗅覚だけでなく、中盤、サイドと幅広く動き周りながら攻撃の起点となり、試合の流れを作っている。ストライカーに必要な強いメンタリティとリーダーシップを持つ男は、4月26日に26歳となったばかり。例え森保ジャパンに選ばれなくても選手としての価値が落ちることはなく、今後も数多くのゴールを叩き込んでくれるはずだ。