5割を超える女子の大学進学率。その背景とは?(※写真はイメージです/GettyImages)
5割を超える女子の大学進学率。その背景とは?(※写真はイメージです/GettyImages)
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 1990年代までは2割台だった女子の大学進学率は、いまでは5割を超え、男子の進学率に迫っている。その背景には何があるのか、またどの分野への進学が増えているのか。『大学ランキング2023』(朝日新聞出版)で、専門家に話を聞いた。

【データ】劇的に変化!男女別の大学進学率推移

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 女子の大学進学率が年々上昇している。2020年は50.9%だった。武庫川女子大教育研究所教授で教育社会学者の安東由則さんはこう話す。

「これまで女子を受け入れていた短期大学が顕著に縮小しています。その分、4年制大学への入学者が増えました。これは将来の進路を考えたとき、短大よりも4年制大学のほうが就職に有利という状況があるからです。保護者や高校の教員が、女子生徒にはじめから4年制大学をすすめるようになりました。一方、男子は55%を超えてから上昇傾向は止まっています」

 女子学生の大学進学率(4年制)は1960年、わずか2.5%だった。70年代に入ってようやく2ケタになる。90年代半ばに20%を超えたころからほぼ右肩上がりを示すようになった。2000年に30%台となり、07年には40%を超える。

 この間、05年には男子が51.3%を数え、09年には男女合わせて50%台に到達する。18歳人口の半分は大学へ進む時代となった。その後も順調に増加していき、18年には女子も初めて50%を超えた。

■社会科学分野では法、経済より商、経営系のほうが人気は高い

 女子学生の分野別の進学率について、安東さんは解説する。

「2000年以降でもっとも大きな変化は、保健分野、なかでも看護系学部に入学する女子が増えたことです。看護系学部がある大学は2000年では84校でしたが、21年には約270校にものぼり、20年で3倍以上に増えました。もう少し前にさかのぼって、1980年代から90年代までをみると、社会科学分野の割合が増えています。一方、工学部分野は『リケジョ』と注目されたわりには今日にいたるまでそれほど増えてはいません」

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専攻分野別の割合は?