
終盤では、前回のアリーナツア―から導入された巨大クレーン“メカアーム”が登場。スタンド席上方のファンのすぐ近くへとメンバーを連れて行った。近年のKing & Princeのライブ演出は、松本潤に教えを受けた神宮寺が手がけている。さすが、「どこの席にいても平等に楽しんで頂く」というジャニーズイズムあふれる計らいだ。
アンコールでは場内がパッと明るくなり、観客の姿がしっかり見えるように。5人はアリーナを縦横無尽に動きまわり、ティアラ一人ひとりの顔を見ながらピースをし、指を差し、ときにはその場にしゃがみこんでステージ近くの席に手を振った。
最後の挨拶で、平野はこんな言葉を口にした。「僕たちももっともっとかっこよくなって、みなさんが胸を張ってKing & Princeのファンって言えるようにがんばります」
デビューしたころ、リーダーの岸は「いつかドームでのコンサートをしたい」と語った。夢見た「いつか」の景色を前にした5人は、早くも次の「いつか」に向かって歩き出している。
写真=松永卓也(写真映像部) 文=大谷百合絵(本誌)
*東京公演初日の4月16日に取材。「King & Prince First DOME TOUR 2022 ~Mr.~」の写真17点を含む記事は、5月10日発売の「週刊朝日」5月20日号にも掲載している