「King & Prince First DOME TOUR 2022 ~Mr.~」で。ジャニーズJr.時代からの人気曲「Bounce To Night」では、白シャツのボタンを大胆にオープン。六つに割れた腹筋が覗く。左から、高橋海人、永瀬廉、神宮寺勇太(奥)、平野紫耀、岸優太(写真=写真映像部・松永卓也)
「King & Prince First DOME TOUR 2022 ~Mr.~」で。ジャニーズJr.時代からの人気曲「Bounce To Night」では、白シャツのボタンを大胆にオープン。六つに割れた腹筋が覗く。左から、高橋海人、永瀬廉、神宮寺勇太(奥)、平野紫耀、岸優太(写真=写真映像部・松永卓也)
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 いつか、ドームで。デビュー以来の夢を叶えた5人は、5万5千人のファンと絆を確かめあった。King & Princeの過去・今・未来が詰まった、大切な一日の記録。

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 宮殿を模したステージに現れた5人は、いつにも増してまばゆい光を放っていた。ファーがあしらわれた白タキシードに身を包み、ハッピーオーラ全開のラブソング「恋降る月夜に君想ふ」を歌い上げると、オープニングからティアラ(“キンプリ”のファンの呼称)のハートを撃ち抜いた。

 そんな彼らを乗せゆっくりと回転するのは、巨大な時計型の観覧車。頭上には、ジャニーズJr.時代のグループ名「Mr.King vs Mr.Prince」にちなんだ「Mr.」の文字。今回のライブには、「King & Princeの原点そして歴史を丸ごと感じてほしい」というメッセージが込められている。

 セットリストには、デビュー以降の全シングル曲や人気曲のほか、「OH! サマーKING」「Prince Princess」などJr.時代の楽曲も盛り込まれ、当時の衣装も再現。長年のファンは感涙にむせんだ。

 ライブならではのサプライズの数々を仕掛けたのは、平野。「koi-wazurai」の歌詞「これは運命的な恋煩い」を「俺はティアラに恋煩い」に言い換え、「OH! サマーKING」では冒頭の“名台詞”を「海人行け!」とバトンタッチ。

 慌てた高橋は、「キミと僕との絆をなぞったらどんな形に……なるんだろ!……よろしくお願いします!」と不完全燃焼な結果に。岸から「あんなおいしいとこ任されて」と追及され、「たぶん俺このまま引きずってると思う」と凹んだ。

 前半ラスト曲の「Amazing Romance」では、メンバーのテンションがMAXに。それぞれ裏声で「愛してる」を連呼し、平野にいたっては歌詞の通りに岸と「見つめ合っちゃ」うと、耐えきれずに吹き出す始末。さらに平野は、近くにいた小学生のフレッシュJr.に突然マイクを渡すという再びの無茶ぶりも決行したが、今度はきちんとバトンが繋がり、あどけない「愛してる」が会場中を笑顔にした。

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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