卒業式での一枚(廣津留さん提供)
卒業式での一枚(廣津留さん提供)

■卒業後も続くハーバードの絆

 卒業後はさまざまな分野で活躍するハーバードの卒業生たち。進路が異なっていても、在学中に培った関係は続いていく。

「卒業後の進路は本当に多種多様です。面白いのは、アメリカは地域によって業界が分かれることでしょうか。例えばサンフランシスコなら、AppleやLinkedIn、Dropboxなどのテック系、ロサンゼルスなら、映画監督や映画音楽、スタンドアップコメディなどのエンターテイメント業界のほか、スタートアップで働く人も多いですね。ニューヨークなら金融やコンサルティング、ワシントンDCならホワイトハウスのアドバイザリーなど政府系の仕事も多い。そのほか大学院に進む人もいます。

 同級生の動向はアメリカに戻った際はもちろん、ふだんからSNSでキャッチアップしています。いちばんの情報源はInstagram。今年のゴールデンウィークには、久しぶりにアメリカに行くことができましたが、実際に会うのは久しぶりなのに、『Instagramで活躍見てるよ』とお互いの近況を知っている友人もたくさんいました。長い歴史を持つハーバードでも、卒業後に世界中にいる同窓生と気軽につながれるのは、SNSが浸透した今の時代ならではかもしれませんね」

(構成/奧田高大)

廣津留すみれさんのファーストCD「メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ」
廣津留すみれさんのファーストCD「メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ」
著者プロフィールを見る
廣津留すみれ

廣津留すみれ

ひろつる・すみれ/バイオリニスト、国際教養大学特任准教授・成蹊大学客員准教授。1993年、大分市生まれ。2016年にハーバード大学(学士課程)、2018年にジュリアード音楽院(修士課程)を卒業。世界的チェリスト、ヨーヨー・マとの共演のほか、ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズの演奏・録音などを担当。情報番組にコメンテーターとして出演も。著書に『ハーバード・ジュリアードを首席卒業した私の「超・独学術」』(KADOKAWA)など。2022年にファーストCD「メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲+シャコンヌ」をリリース。ジュリアード音楽院の教授ジョセフ・リン氏の代演を務めたコンサートのライブ音源を収録している。

廣津留すみれの記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
防災対策グッズを備えてますか?Amazon スマイルSALEでお得に準備(9/4(水)まで)