今春、宮内庁に広報室ができる。ネット発信を強化して誹謗中傷を減らす狙いだ。だが、SNSよりも、佳子さまら女性皇族の記者会見のほうが効果はある。AERA 2023年1月23日号の記事を紹介する。
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2023年4月、宮内庁に広報室ができる。朝日新聞が1月1日付朝刊でそう伝えていた。まずはホームページの刷新を検討するという。
大歓迎だ。宮内庁ホームページは控えめに言って、かなり見づらい。例えば、20歳になった愛子さまが開いた記者会見の一問一答がすっと見つからない。「おことば・記者会見」をクリックしてもなく、迷って迷って見つけた正解は「皇室のご活動」をクリックするというもの。えー、なんで?
だからホームページ刷新は大歓迎だが、広報室の最大の業務は「皇室の情報発信」をどうするかだろう。小室眞子さんは今でも、SNSや一部メディアの世界で「書かれ放題」状態だ。先述の朝日新聞には、ネット発信の強化により「虚偽の情報による誹謗(ひぼう)中傷」を減らしたいと狙いが書かれていた。同時に「皇室のメンバーがSNSアカウントを持って情報発信をすることは難しい」という複数の宮内庁幹部の見方も紹介されていた。
あまり期待しないでね、という記事にも読めるが、あきらめるのは早い。SNSではなくても、効果抜群の発信があるのだ。それは、女性皇族の記者会見。ぜひ実現していただきたい。
■ジェンダー平等の実現
現状では、女性皇族は20歳になった時に会見を開くと、婚約するまで会見はない。途中は大学卒業にあたり宮内記者会からの質問に文書で答えるのが、唯一の発信だ。上皇ご夫妻の長女である黒田清子さんは学習院大学卒業時も記者会見を開き、卒業後も誕生日に文書回答をしていた。が、眞子さんは20歳で会見、卒業時に文書回答、婚約内定で圭さんと会見、結婚にあたっては「記者会見の席で文書を読む」という形となった。
清子さんの時代に比べて後退したわけだが、佳子さまも眞子さんと同じく、20歳の会見(14年)、国際基督教大学卒業時の文書回答(19年)だけだ。それって、すごくもったいない!
と感じたのは昨年暮れ、12月29日だった。この日は佳子さまの28歳の誕生日。各メディアは宮内庁が同日に公表した「佳子内親王殿下のお誕生日に際してのご近影」を使い、佳子さまの近況を報道した。本人の説明でなく、「宮内庁によると」という形。朝日新聞朝刊はこう書いていた。