高津臣吾監督も新型コロナウイルスに感染
高津臣吾監督も新型コロナウイルスに感染
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 新型コロナウイルス感染で主力選手たちの大量離脱を余儀なくされているヤクルト。7月13日からの中日戦(バンテリンドーム)で2試合連続逆転負けを喫した。

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 スポーツ紙の遊軍記者はこう分析する。

「戦力ダウンは否めません。特に深刻なのが下位打線と救援陣です。ヤクルトは切れ目のない打線で白星を積み重ねてきましたが、この2試合は6番以降が機能していない。1軍で実績がある西浦直亨は遊撃のレギュラー奪回のチャンスなので存在感を発揮してほしいのですが……。セットアッパーの清水昇、田口麗斗、大西広樹が不在であることもこの2試合では響いている」

 ヤクルトは9、10日の2日間でPCR検査を実施したところ、山田哲人、塩見泰隆、青木宣親、長岡秀樹、中村悠平、内山壮真ら1軍の主力選手たちが新型コロナウイルスの陽性判定が。高津臣吾監督ら首脳陣、2軍の選手、スタッフも含めてチーム内で計27人(15日時点で29人)のコロナ感染が判明し、9、10日の阪神戦(神宮)は2試合連続中止となった。
 
 チームは危機的状況だが、12.5ゲーム差と大差をつけている2位の巨人がDeNA、阪神に2カード連続負け越しを喫するなど追い上げる力がない。秋山翔吾が途中加入した広島は救援陣に不安を抱える。阪神は野手に想定外のアクシデントが続出。大山悠輔、坂本誠志郎が近親者の新型コロナウイルス陽性判定を受け、濃厚接触者となったため、新型コロナウイルスの「感染拡大防止特例」の対象選手として出場選手登録を抹消された。さらに、マルテも13日の巨人戦(甲子園)で故障から復帰して2安打2打点と活躍したが、右足の張りで14日に登録抹消。わずか1日で戦線離脱した。

「阪神は巨人、広島と比べて投手陣が安定しているので2位に入る可能性は十分にある。ただ逆転優勝まで持っていく底力はないでしょう。忘れてはいけないのがヤクルトで起きたコロナの大量感染が、他球団でも起こりうることです。西武ソフトバンクも多くの主力選手がコロナ感染したため、ファームから選手たちを昇格させて総動員で戦っている。セリーグでもヤクルト以外の球団がこのような緊急事態に見舞われる恐れが今後考えられます」(スポーツ紙デスク)

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新戦力を発掘できるチャンス!?