優しいタッチで触れることで心をケアし、体調改善、脳の老化防止にもなる手のひらマッサージ「ハンドケア」。大切な誰かのため、自分自身のために実践してみませんか? 一般社団法人日本ハンドケア協会理事長の池田明子先生に、ハンドケアの方法を教えていただきました。(セルフドクターWebより転載)
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触れ合いケアで「幸せホルモン」を活性化
「心や体がつらい時、親しい誰かにそっと手を触れてもらうとラクになりませんか? 触れ合うことの癒やしの力は実はとても大きいんです」と語る池田明子先生。人は信頼関係のある相手との触れ合いによって「幸せホルモン」ともいわれるオキシトシンの分泌が促されます。するとリラックスして、優しく温かな気持ちに。オキシトシンは触れられる側よりも触れる側により多く分泌されるため、マッサージを受けた人だけでなく、マッサージを施した人も癒やされるのがハンドケアの魅力といえます。また、皮膚にある神経線維の一部が、脳の情動にかかわる部位を直接刺激することからも、安心感や気持ちのよさを高めます。
このように手への刺激は、脳を活性化したり自律神経のバランスを整えたりし、私たちがもつ自ら健康になろうとする力を高める効果も期待できるそうです。ホルモンと神経の作用によって心を癒やし、体調改善や脳の活性化にもつながるハンドケアは今、医療や看護、介護の分野でも注目されています。
ハンドケアを行う前に、押さえておきたい3つのポイント
- 手は人肌程度の温かさにしてから行う。
- 毎秒5cm 程度のゆっくりしたスピードで触れる。
- 心地よい力加減を意識する。
手が冷たい場合はお湯などで少し温めてから行いましょう。“イタ気持ちいい”マッサージとは違う優しいタッチで行いますが、適度な圧は必要。トリートメントオイルやクリームを使うと滑らかにマッサージでき、香りが気持ちを和らげ、より効果的になります。
オイルは、人の皮脂に近い成分を含むマカデミアナッツオイルがおすすめ。他には肌用のスイートアーモンドオイル、オリーブオイルなども。そのままでもよいですが、ラベンダーを漬けたハーブ浸出油にすれば、香りと植物成分がリラックス効果を高めます。