京都大学時計台正面 (撮影/多田敏男)
京都大学時計台正面 (撮影/多田敏男)
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「週刊朝日」では東大・京大の合格者のうち1601人にアンケートを実施した。今回は京大編。質問は東大文系・理系編と同じで、回答には関西色がにじみ出た。本誌でしか読めない京大合格者の素顔にご注目あれ。

【ランキング】京大合格者が認める最も才能ある有名人とは?

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 京大合格者全体の約2割に当たる517人から回答を得た。次のような質問をした。

「新型コロナの流行は受験勉強にどういった影響を与えたか」
「受験勉強はどのように乗り切ったか」
「社会人になってから必要だと思うものは何か」
「最も才能を認める有名人は誰か」
「入試で女子枠を作ること、女子の入学者が多い学校推薦型選抜・特色入試の定員を増やすことに賛成か反対か」

 まずは、新型コロナウイルスが受験勉強に与えた影響に関する結果を見てみよう。

(週刊朝日2021年4月23日号より)
(週刊朝日2021年4月23日号より)

「特に影響はなかった」が最多の42%だった。「良い影響を与えた」は30%、「悪い影響を与えた」は28%。「特に影響はなかった」「良い影響を与えた」を合わせると約7割を占めた。東大文系・理系よりやや低かったものの、傾向としてほぼ同様だったと言えるだろう。

「受験勉強はどのように乗り切ったか」(記述回答)の回答を見ると、現役生では休校期間の影響に触れる声が目立った。

「コロナ休校のため、学校での学習がかなり遅れてしまったので、積極的に予習した。また、塾と添削の通信講座を併用し、教科ごとに使い分けた」(明和、法学部)などと、時間ができたことを前向きに受け止める回答が多くあった。

 一方で、「休校期間中は自宅での学習に集中できず、友達に会えずストレスを感じたり、勉強しない自分への嫌悪に陥ったりもした」(中央中教、工学部)と悩みを明かす回答もあった。

 浪人生からはコロナ禍を機に勉強への意識や勉強方法を改めたという声が寄せられた。「(コロナの拡大が)2浪目の始まりと重なったため、現役、1浪目で何が足りなかったのか自分自身の行動とじっくり向き合い勉強に対する意識を変えた」(仙台第二、工学部)、「コロナで映像授業になってしまったので予備校に通うのはやめて自宅浪人にし、通信教育を使って自分で勉強した」(竹園、文学部)などだ。

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