※写真はイメージです(GettyImages)
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 炭水化物は三大栄養素の一つだが、過剰に摂取し続けると高血糖を招いてしまう。糖質量の多い主食や食事のポイントを専門家に聞いたAERA2023年1月16日号の記事を紹介する。

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 過剰に摂取すると高血糖を招いてしまう炭水化物。注目されているのが、およそ1食あたりのブドウ糖換算量、もしくは食品100グラムあたりのブドウ糖換算量を表すGL値だ。

『糖尿病は炭水化物コントロールでよくなる!』などの著書があり、炭水化物と血糖値の関係に詳しい、宇部内科小児科医院の團茂樹院長のアドバイスのもと、主な主食のwtGL(ウェイトジーエル)値を計算してみた。

 最も多いのはパスタ。「パスタ1束と多めで計算していますが、少なめの量ならwtGL値は高くなりません」

 次が正月によく食べるもち、そして白ご飯だ。

「ただ、安易に白ご飯から玄米ご飯に変えたからと言って、血糖値を抑えられるかどうかはわかりません。食べ方次第です」

 ヘルシーなイメージのある玄米ご飯のほうが、白ご飯よりwtGL値は低い。ただ、差はたった7グラム。もちろん玄米は食物繊維がたっぷりだが、白ご飯と同じ量をとってしまうと、さほど炭水化物の摂取を抑えられない。

 食パンはwtGL値が24グラムと意外と低いが、2枚食べると、白ご飯を超える。

 ポイントは、主食を単体で食べないこと。

「白ご飯だけを食べるより、おかずと一緒に食べたほうが、結果的に血糖値の上昇を抑えられると報告されています」

 肉や魚、豆腐などのタンパク質と一緒にとったほうがいいのだ。クロワッサンの場合は、ハムやチーズを挟むといい。

 その逆に、具の少ないパスタ、しょうゆだけ付けたもち、ジャムだけ塗ったパンなどは、血糖値が上がりやすいので、注意したい。

「主食を減らしたくない人は、タンパク質を積極的にとるようにしてください」

■減らしすぎも問題

 ライ麦パンや全粒粉パンには見極めが必要だ。血糖値が上がりにくいが、ある市販品の表示を見ると「全粒粉配合量2%」だった。どれくらい配合されているか表示を確認したい。

「ゆっくり食べることも大事です。同じ量の炭水化物をとるにしても、時間をかけて消化・吸収したほうが血糖値の急上昇を防げます。20分かけて炭水化物をとるのが目安です」

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