どんな仕事も絶対に手を抜かずに全力でやってきた。その先に待っていたのは、想像もしていなかった未来だった。独立から21年。あの頃と、意識はまったく変わっていない。
(文中敬称略)
■みずの・まなぶ
1972年 東京都生まれ。後に神奈川県茅ケ崎市へ転居。
92年 1年浪人の後、多摩美術大学グラフィックデザイン学科に入学。
96年 パブロプロダクション入社。
97年 ドラフト入社。
98年 独立し、good design company設立。住んでいたワンルームマンションの押し入れを机代わりにしてMacを置き、仕事が始まる。
99年 知人の紹介で「Francfranc」の年賀状を作ることに。評価され、翌年、ポスターを手がける。
2000年 大学の同級生だった小林賢太郎率いるラーメンズの公演ポスターを担当。
03年 JAGDA新人賞。
04年 別案件のプレゼンテーションの場で、水野がクライアントのキリンビバレッジに提案を行い、スポーツドリンク「903」が商品化。
06年 ケータイクレジット事業の先陣を切ったNTTドコモの「iD」のシンボルマークをデザイン。
07年 首都高速の交通安全プロジェクト「東京スマートドライバー」のシンボルパターンを作る。
08年 「LUMINE」が運営するショッピングサイトの開設にあたり、ロゴ、ポスター、CMなど広告全般を担当。東京ミッドタウンのブランディングプロジェクトを担当。
10年 今や世界的な著名企業とのコラボ商品も生まれている「くまモン」のキャラクターをデザイン。
単著『アイデアの接着剤』刊行。『アウトプットのスイッチ』『センスは知識からはじまる』など、後に刊行した書籍が次々にヒット。
12年 「久原本家 茅乃舎」のブランディングプロジェクトが始まる。マークを刷新。慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス特別招聘准教授として「ブランディングデザイン」の講義を担当。米津雄介、中川政七、鈴木啓太と4人で手がけるブランド「THE」がスタート。翌年ショップもオープン。
13年 毎日放送「情熱大陸」に出演。
15年 オイシックスのブランディングプロジェクトが始まる。
現在は、ゼロからのブランドづくりをはじめ、ロゴ制作、商品企画、パッケージデザイン、インテリアデザイン、コンサルティングまでをトータルに手がけている。
■上阪徹
1966年、兵庫県出身。早稲田大学卒。著書に『社長の「まわり」の仕事術』『JALの心づかい』『マイクロソフト 再始動する最強企業』他多数。近著に『プロの時間術』。
※AERA 2019年9月16日号
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