●レンズ:LEICA DC VARIO-ELMAR 4.3-129mm(35ミリ判換算で24~720ミリ)F3.3~6.4。9群12枚(非球面レンズ5枚)。レンズシフト式手ブレ補正あり。最短撮影距離:通常50センチ、マクロ時:ワイド端で3センチ、テレ端で2.0メートル ●撮像素子:有効2030万画素。1/2.3型高感度MOSセンサー。総画素数:2110万画素 ●大きさ・重さ:約112.0×68.8×41.6ミリ・約328グラム ●価格:オープン(税込実売5万9270円)
●レンズ:LEICA DC VARIO-ELMAR 4.3-129mm(35ミリ判換算で24~720ミリ)F3.3~6.4。9群12枚(非球面レンズ5枚)。レンズシフト式手ブレ補正あり。最短撮影距離:通常50センチ、マクロ時:ワイド端で3センチ、テレ端で2.0メートル ●撮像素子:有効2030万画素。1/2.3型高感度MOSセンサー。総画素数:2110万画素 ●大きさ・重さ:約112.0×68.8×41.6ミリ・約328グラム ●価格:オープン(税込実売5万9270円)

 広角24ミリ相当(35ミリ判換算)から、超望遠720ミリ相当の光学30倍ズームのカメラ。このあたりの基本的な撮影機能や撮像素子など画質に関しては、前モデルのTZ90そのままだ。人物撮影モード時のビューティー効果や、4Kフォトでの自撮り時に、より広角での撮影ができるなどの機能も追加されているが、注目すべきは三つ。Bluetooth v4.2の通信機能で、スマートフォンとの常時接続が可能となったこと。そしてファインダーの液晶が高精細化したこと、超望遠撮影時のためのズームバック機能が追加された点だ。ボタンを押している間だけ滑らかに広角側になり、周囲を見渡せ、指を離すと元の望遠側に戻るというズームバック機能の威力は抜群。これがあるだけで、TZ90とは別物だ。

【このカメラで撮影した写真はコチラ】

231ミリ相当の望遠で撮影。このカメラを使っていると、広角とか望遠という意識は消え去り、全てフラットな感覚になる。レンズ交換式のカメラとは別感覚だ ●41ミリ時(35ミリ判換算で231ミリ相当)・シャッター優先AE(絞りf5.6・125分の1秒)・ISO80・AWB・JPEG
231ミリ相当の望遠で撮影。このカメラを使っていると、広角とか望遠という意識は消え去り、全てフラットな感覚になる。レンズ交換式のカメラとは別感覚だ ●41ミリ時(35ミリ判換算で231ミリ相当)・シャッター優先AE(絞りf5.6・125分の1秒)・ISO80・AWB・JPEG

 超望遠でファインダーをのぞいていると、そのまま写真も撮れる電子望遠鏡という使い心地。電子ズーム併用では1440ミリ相当になるので、特にその感覚が強くなる。撮影画質に関しては撮像素子と画素数の限界は感じるが、レンズの光学性には不満もなく「なんでも撮れる&これ一台で十分じゃね?」という感じになる、なかなか危険なカメラだ。

このカメラ唯一のおちゃめポイントが内蔵ストロボ。グリップはとても握りやすくよい感じなのだが、油断していると指がストロボ光にかかってしまう。ストロボ発光をオート設定で使う人は特に注意したい
このカメラ唯一のおちゃめポイントが内蔵ストロボ。グリップはとても握りやすくよい感じなのだが、油断していると指がストロボ光にかかってしまう。ストロボ発光をオート設定で使う人は特に注意したい

写真・文=まつうらやすし

アサヒカメラ2019年6月号より抜粋