【肉+野菜が手軽】豚ひれ肉のにんにくたっぷりみそ汁
【肉+野菜が手軽】豚ひれ肉のにんにくたっぷりみそ汁

 正月休み明けに、体重増加が気になる人も少なくないはず。減量したいけれど、過酷なダイエットは無理という人には、日本人の食の基本・一汁一菜の「汁」を進化させた「ラクやせみそ汁」がおすすめだ。考案者の順天堂大学医学部教授の小林弘幸さんに、みそとリンゴ酢と玉ねぎのすりおろしをブレンドした「長生きみそ玉」をもとに作る「ラクやせみそ汁」のレシピを教えてもらった。AERA 2023年1月16日号の記事を紹介する。

【写真】具だくさん「ラクやせみそ汁」のレシピはこちら(全8品)

*  *  *

 ある程度、年齢のいった人が一気に体重を落とすと、シワが増えたり老けて見えたりすることがある。小林式の一汁一菜メニューは美しさを損なわない。

「大豆に含まれるイソフラボンという成分は、すべてではありませんが体内でエクオールという物質に変換されます。エクオールには美肌をはじめとするアンチエイジング効果や、腸内環境を整える作用があります。イソフラボン自体にもエクオールと似た効果を期待できます」

 小林さんのレシピからバラエティーに富んだ八つをセレクトした。いずれも具材を煮込んでから、仕上げに冷凍の「長生きみそ玉」を溶かせば完成だ。肉や魚介、野菜からうま味成分が溶け出すのでわざわざだしを取らなくてもいい。野菜とタンパク質が醸し出す滋味あふれる味わいを楽しめる。

 編集部でも実際に作って食べた。おいしい! すりおろした玉ねぎに熱が加わっているせいか甘みを感じる。リンゴ酢の味には気づかなかった。食べ慣れたみそ汁なので、香りを嗅ぐだけでホッとした気分になる。さすがソウルフード。

「ホッとする気分は、とても大切です。好きなものを見たり食べたり、心安らぐ香りを嗅いだりすると、『幸せホルモン』とも呼ばれるオキシトシンが分泌されやすくなります。オキシトシンは内臓脂肪の減少を促すとの論文も発表されています」

 健康という観点で、みその塩分による血圧上昇を気にする人もいるだろう。小林さんいわく「みそに含まれる塩分は血圧上昇と無関係」という研究結果が出ているという。そもそも、本特集で紹介しているレシピ通りに作って“塩辛い”と思う人は少ないはずだ。作ってみて味が薄いと感じたら、日頃から塩分過多になっている可能性が高い。このレシピの味つけに慣れることで味覚の改善を図ろう。

著者プロフィールを見る
中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

中島晶子の記事一覧はこちら
次のページ