だが、俵積田は特にオーストラリア戦では左足キックの精度の低さが目立った。佐野はスタメン起用で見たいところだが、同ポジションの序列を覆すほどのインパクトはない。佐藤もプレー強度がまだ不足しており、現時点ではまだ常連組を押しのけてメンバー入りさせたいとは思えない。ただ、若い国内組が今回、代表ピッチに立ったことで、Jリーグ全体が刺激され、他の選手たちの意識も変わるはず。Jリーグ全体のレベルアップも期待したい。

 最後に、24歳で代表初招集された坂光希(柏レイソル)にも触れなくてはならない。オーストラリア戦で出番なしに終わった後、インドネシア戦へ向けた9日の非公開練習中に負傷し、右膝前十字靭帯断裂と診断された。全治は明らかにされていないが、最近の他の事例に倣えば全治は9カ月程度。来夏のW杯本大会のメンバー入りへの道は事実上、閉ざされたと言える。それでも熊坂のサッカー人生はまだまだ続く。リハビリを乗り越え、再びJリーグでアピールし、日本代表に選出される日を待ちたい。

(文・三和直樹)

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