俳優として活躍する堀田ヤスヨさん。20~30代は専業主婦として子どもたちに向き合っていた(photo  本人提供)

自分で選択した道で葛藤

 私のように「今は自分の夢より、子どもの命や家族が大事」と考え、それまで目指してきた道を離れることは誰にでもあると思います。その選択を自分でしたつもりでも、どうしても葛藤は生まれてしまいます。私も「周りはみんなバリバリ仕事しているのに」ともどかしく感じていたし、稼いでいないと世間に認められない気がして、焦りを感じたこともある。それでも好きなことを諦めないで、そのとき目の前にある自分の課題に向き合ってきたことが今につながったんじゃないかなと思います。

 大事なのは自分に嘘をつかないこと。我慢するのとは違うんです。たとえ最初に描いた夢とは違うところに行き着いたとしても、自分らしい人生を歩めれば、それでいいんじゃないでしょうか。

(構成 ライター・大塚玲子) 

こちらの記事もおすすめ 専業主婦年金は不公平? 保険料を納めないのは「虫が良すぎる」のか 3号制度廃止の議論加速 “働けない人”のサポートが大切
[AERA最新号はこちら]