
ヤクルト・村上宗隆の戦列復帰が遅くなりそうな気配がある。チームは低迷を抜け出せず終戦状態を迎えつつある中、「故障箇所を完全な状態に戻してからの戦列復帰」を薦める声が増え始めている。ポスティング制度を活用して来季からのメジャー挑戦を目指していただけに、村上の選択に注目が集まる。
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最下位独走状態のヤクルトだが、救世主“村神様”の早期復帰を願う人は多い。各社報道によれば患部の回復具合は良好。二軍でのリハビリと調整は順調で、「プラン通りです」(村上)とのコメントも発表された。
「前回は急ピッチでの一軍復帰で再発という最悪の結果を招いた。メジャー挑戦を考える村上は、渡米後も踏まえての復帰プランを立てているはず。本人が語る『プラン』がどこを目指しているのか、気になるところ」(ヤクルトOB)
オフのメジャー挑戦を目指して挑んだ今季だったが、3月中旬に上半身を痛めた影響で開幕は二軍スタート。リハビリを終え4月17日の阪神戦(神宮)で一軍昇格するも同試合で再発、翌18日に出場登録抹消された。
「昨オフからトレーニングを欠かさず、食事制限をするなど体を作り上げていた。ヤクルト最終年、優勝を置き土産に胸を張ってメジャー挑戦する気持ちだった。故障再発の直後は、元気もなく気の毒だった」(ヤクルト関係者)
「球団からの正式発表はないが、痛めたのは脇腹らしい。打撃時のスイングはもちろん、守備や走塁でも体幹を支える大事な箇所。米国でプレーするなら今まで以上に強い出力が必要。慎重なケアと強化が重要で、復帰まで時間を要しても不思議ではない」(在京球団編成担当者)
村上の頭にあるのは「メジャーリーグで結果を残す」こと。しかし一方では、育ててくれたヤクルトに対し感謝の念があり、「恩返しをしたい」とも思っているはずだ。
「三冠王を獲得した時のような活躍をすればチームを勝利に導ける。同時にMLB各球団にもアピールできて高額契約が結べ、ポスティング時の譲渡金をヤクルトに多く残せる。今季の活躍で全てが丸く収まるはずだった」(ヤクルトOB)