秋山も開幕直後に走塁中に足を痛めて離脱したものの、5月13日に一軍に復帰すると、16日には今季1号を含む3安打の活躍を見せるなど、3割近い打率をキープしているのだ。ともに持ち味である高いミート力は衰えを見せておらず、まだまだ相手投手にとっては脅威の存在であることは間違いないだろう。

 こうして見ると明暗がはっきり分かれている印象を受けるが、コンディションさえ問題なければまだまだ活躍できる選手は少なくない。夏場以降はベテランの力が必要となる場面も出てくるだけに、ここから再び上昇気流に乗る選手が増えてくることを期待したい。

※文中の成績は6月5日終了時点。

(文:西尾典文)

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

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