筆者が「ハラショーよい旅を」と言うと、夫妻は「ありがとう」と日本語で返してくれた。 この日、根津神社で筆者が出合った人の9割近くが外国人だった。

根津神社から谷中銀座に向かう「ヘビ道」と呼ばれる裏通りがある。住宅街のど真ん中を通る細い道がなぜか外国人に人気。近くの喫茶店の店長はこう教えてくれた。
「時々、外国人が迷って、道を聞きに来ますよ。この辺は江戸時代からの寺町で、お寺とかお墓がすごく多い。外国人ばっかりですよ」

地元の道路沿いの案内版の「地図」にも「ヘビ道」は紹介されていて、「Snake Winding Road」と日本語と英語で表記されていた。海外のガイドブックやネットにも「ヘビ道」が紹介されているようだ。 「ヘビ道」を歩いている外国人の男女2人に話しかけると、エストニア人だった。
「日本に住んで3年目です。東京でまだ知らない街を訪ねてきました」
と、エストニア人女性は話した。
「さっきまで、根津神社にいました。グーグルマップで調べて、ヘビ道を通って、これから谷中銀座でショッピングの予定です」(エストニア人男性)
ヴィーガンラーメンは月間1万杯 行列の多くは外国人
旅のお楽しみといえばグルメ。午後9時過ぎ、東京駅前の丸の内駅前広場で眺めていた男女に取材すると、インドから来た30代の男性サイさんと女性イシュタさんの2人だった。
「東京駅構内で晩ご飯を食べて、東京駅の周りを散歩していて、ここに来ました」
と話すサイさんは、インド出身で2019年に来日。日本の大学に通っていたが、現在は会社員だという。隣にいるイシュタさんはインドから2週間の旅行で、来日したばかり。2人が東京駅構内で食事をしたのは「T'sたんたん」。ラーメン店だという。
「ヴィーガンのラーメン屋なんです。肉が入っていない。私はベジタリアンなので」(サイさん)
翌日、東京駅構内の「T'sたんたん」グランスタ東京店へ行ってみると、15人ほどの行列ができていた。出直し、翌々日の夕方に行ってみると待ち時間ナシで入れた。