
ドラフト1位でもトレードがある時代
高卒で入団した捕手が一本立ちするのに時間がかかるのは事実だ。現役時代にNPB記録の通算3021試合出場を樹立した谷繁元信氏も、1軍で初めて100試合以上に出場したの高卒5年目のシーズンだった。現役時代に捕手だったプロ野球OBは松川の立ち位置について、こう指摘する。
「年齢が重要な世界ではなく、捕手陣の編成が大きく影響すると思います。ロッテでは高卒入団で松川より若い寺地が出てきたことで、首脳陣が寺地と佐藤を軸に起用する方針を固めれば、松川は厳しくなる。松川は打撃が課題に挙げられますが、守備面では他球団の評価が高い選手です。昔はドラフト1位で入団した選手を他球団にトレードで出しにくい風潮がありましたが、時代は変わっています。移籍したほうがその選手のチャンスが増えると球団が判断したら、トレードや現役ドラフトで放出する可能性があります」
かつての相棒、佐々木はメジャーへ飛び立った。松川もポジション争いの序列をひっくり返すために飛躍できるだろうか。
(今川秀悟)