※写真はイメージです。本文とは関係ありません(gettyimages)

「いい大学を出て、学生時代まじめに過ごした人たち」とまとめて書きますが、それぞれ違うんじゃないですか?

「賢さ」だけをとっても、いわゆる「試験勉強エリート」と「本当の地頭の良さ」は違います。

 つまり、有名大学を出ても、全然、臨機応変に仕事ができない人は多いです。試験を暗記で乗り越えた人達ですね。

 そういう人達は、仕事でもたついたり、トラブったりします。お麸さんには意外かもしれませんが、そういう人の心の中は、エリート意識より「こんなはずじゃなかった」というコンプレックスの方が強いことも多いです。

「こいつら全員むかつく」とお麩さんは書きますが、「全員」と簡単にまとめないで、まずは、お麩さんの周りの人達を観察してみませんか。

 お麩さんと同じような怒りと鬱屈、疎外感を感じている人も間違いなくいると思います。

 それから、「本当の知性」には「想像力」が伴います。でも、「試験が得意な知性」には「想像力」は伴いません。

 医者や検察、官僚などのエリート中のエリートには、お麸さんが書くような「不幸な人の話をドラマみたいに感じ」て、「ほんとにそんな子供いるの?」と思う人は普通にいます。

 それは、「想像力」の問題です。

 自分が「賢い」のではなく、いかに「恵まれていたか」を理解できない場合です。

 SNSで定期的に流れてくる映像を見たことはありませんか?

 アメリカ人と思われる若者達が集まっていて、リーダーが、「今から言うことに当てはまる人は二歩前に進んで下さい」と言います。

「両親が離婚していない人は二歩前へ」「私立学校に通ったことがある人は二歩前へ」「家計を助ける必要がなかった人は二歩前へ」など8つの条件を出した後、先頭のグループの人達に「後ろを振り返って」と指示を出します。

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