
期待以上といっていいだろう。昨年、DeNAから戦力外通告を受け、巨人に新加入した26歳左腕の石川達也が、3月30日のヤクルト戦に移籍後初登板で先発し、5回3安打無失点の快投。打撃でも2回2死満塁で右打席に立つと、左前に運んでプロ初安打・初打点をあげる。これが決勝点となってプロ5年目で初勝利をつかんだ。
【写真】育成出身で活躍できず、移籍後の球団で日本一に貢献したのはこの投手
「巨人は左の救援陣が手薄なのでリリーバーとして獲得しましたが、春季キャンプ、オープン戦と非常に状態が良く、長いイニングを投げられるので先発に抜擢されました」(巨人を取材するスポーツ紙記者)
MLBの東京シリーズのために来日したカブスと巨人が3月16日に戦ったプレシーズンリーグで、石川は二番手で登板して3回無安打無失点とカブス打線を抑え込んだ。この試合後、阿部慎之助監督が石川の先発ローテ入りを明言している。
「正直、なんでこんないい投手が戦力外通告を受けたのかなと。まだまだ若いですし、大きく飛躍する可能性が十分にあります。巨人では楽天から新加入した田中将大の注目度が高いですが、石川も今年のチームの命運を握るキーマンになると思います」(同じスポーツ紙記者)
2年連続防御率1点台なのにファーム暮らし
石川は法政大時代、2年時にリリーフ登板で3勝をあげたものの、3、4年時は不調やけがで勝ち星なし。20年のドラフトでは同期の鈴木昭汰がロッテにドラフト1位で入団した一方、石川は育成指名でDeNAに入った。22年に支配下登録されると、23年に28試合登板で防御率1.97と活躍。24年も15試合登板で防御率1.93を記録したが、6月以降はファーム暮らしだった。
故障で離脱していたわけではない。イースタン・リーグでも28試合登板で4勝2敗、防御率2.84で、42年ぶりのイースタン優勝と球団初のファーム日本一に貢献した。DeNAは救援陣の層が厚いわけではないのに、夏場以降は1軍から声がかからず、2年連続防御率1点台をマークした石川が戦力外通告を受けたことは、DeNAファンの大きな反響を呼んだ。
SNS上では「なにをやらかしたんだ?」「野球以外に問題があったとしか思えない」など、グラウンド外のトラブルを疑う書き込みが。石川は自身のインスタグラムのストーリーを更新し、「素行不良や不祥事など色々と憶測が飛び交ってますが、全く違いますのでご安心を」と投稿した。