3月20日のバーレーン戦で追加点となるゴールを決めた久保建英。この日は1ゴール1アシストの大活躍を見せた(写真:ロイター/アフロ)
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 過去最速でアジア最終予選を突破し、北中米ワールドカップ出場が決定したサッカー日本代表。順風満帆に見える歩みの裏には「準備」があった。AERA 2025年4月7日号より。

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 サッカー日本代表は3月20日、バーレーン代表を2-0で破り8大会連続8回目のワールドカップ(W杯)出場を決めた。

 しかも予選3試合を残し、過去最速で決定。2026年6月に開催される本大会には史上最多の48チームが参加するが、ホスト国のアメリカ、カナダ、メキシコを除けば、日本が大陸予選を勝ち抜いて最初に出場権を手にした国になった。

「アジア最終予選は難しい」という定説も、今回は当てはまらなかった。森保一監督(56)は、その歩みについて次のように説明している。

「結果的には順風満帆に来ているように見えますけど、ボタンの掛け違いが少しでもあったら、この結果にはなっていない。選手もスタッフも長距離移動や気候の違い、アウェイで自分たちと違う価値観の中で戦うとか、予定通りには物事が進まない中で、みんなが本当に落ち着いて戦ってくれて今の結果がある」

8試合で24ゴール

 最終予選に向けて「落ち着いて戦える」ようにするための準備を指揮官はしっかり行った。

 まずはプレー面。両ウイングバックに攻撃的な選手を置くフォーメーション(3-4-2-1)の採用だ。選手に攻守両面での貢献を求めているが、三笘薫(27)や堂安律(26)といったアタッカーを両翼に置けば、1トップ+2シャドーと合わせて5人がアタッカーというメンバー編成になる。

 FIFAランキングでアジア最上位の日本がアジアで戦う場合、対戦相手が守備に人数を割くケースがほとんどだ。端から引き分けを狙うことさえある。その結果、相手の分厚い守りに苦しみ、攻めあぐねるのがこれまでの日本だった。

 圧倒的にボールを保持しても、相手に徹底してゴール前を固められるとなかなか得点できないものだ。逆に焦ってミスを犯したり、カウンターを浴びてピンチに陥ったり、思わぬ失点によって勝ち点を失ったことは一度や二度ではない。

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