
先週に多く読まれた記事の「見逃し配信」です。ぜひ御覧ください(この記事は「AERA dot.」で2025年3月14日に配信した内容の再配信です。肩書や情報などは当時のまま)。
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現在放送中のNHK連続テレビ小説「おむすび」は、3月28日に最終回を迎える。俳優の橋本環奈演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が自分らしさを大切にする“ギャル魂”を胸に栄養士になり、成長していく物語だが、放送開始当初から厳しい評価が投げかけられていた。なぜ、ここまで酷評されたのか? ドラマウオッチャーは「橋本環奈」そのものに要因があると指摘する。
2024年9月30日にスタートしたNHKの連続テレビ小説「おむすび」は、橋本環奈演じる、福岡県の糸島で育った主人公の米田結(よねだ・ゆい)が、平成ギャルとの出会いを経て、栄養士となり、現代人が抱える問題を食の知識とコミュ力で解決していくオリジナル作品。“おむすび”は主人公の米田結の幼少の頃のあだ名で、人、縁、時代といった“目には見えないもの”を結んでいくテーマが込められている。
物語の中では、1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災、そして、10日の放送回からは、新型コロナウイルスの感染拡大という、いまも私たちの記憶に色濃く残る困難を乗り越えていく。
24年度後期の朝ドラの主演が橋本環奈と報じられた当初は、朝ドラ初主演かつNHKのドラマ初、ということで話題となった。
しかし、蓋を開けてみると、歴代の朝ドラの平均視聴率ワースト記録を更新すると予想されている。
橋本環奈が完璧すぎてあだに
初回の視聴率は前作の「虎に翼」の人気の“余熱”もあってか、まずまずのスタートだったが、第1週後半から「見ていられない」と離脱したり、「仲里依紗(米田結の姉で、伝説のカリスマギャル)が出てくるまで我慢して見るか……」などと、スタート当初から酷評する声が上がっていた。
橋本環奈が鳴り物入りで主演を務めているのになぜ……という一転した厳しい評価。ドラマウオッチャーの中村裕一さんは「橋本環奈がパーフェクトすぎるから」と指摘する。
「ヒロイン演じる橋本環奈さんは、出演作も多数、俳優としての人気・実績も申し分なし、CMにもひっぱりだこ、バラエティー対応も素晴らしく、昨年の紅白歌合戦の司会を務めるなど知名度も抜群。ですが、あまりにも完璧すぎて、もしかしたら視聴者にとって感情移入しづらかったのではないでしょうか」