2014年春、甲子園で優勝して胴上げされる原田監督

「求められる環境があるなら戻ってほしい」

 前出のプロ野球でプレーしたOBは「原田監督はどうなるんでしょうか」と、複雑な思いを口にする。

「平安を愛している方だったので、こういった形で学校を去るのは寂しい思いがあります。『時代遅れの指導者』という批判がありますが、野球にかける情熱は凄かったですし、誰よりも生徒に向き合ってきた姿を見てきました。もちろん暴力はダメですが、生徒のためを思って怒ることは決して悪いとは思わないんですよ。本気で怒ってくれる人は数少ないですから。暴力を受けた部員2人に謝罪して、まだ指導者として求められる環境があるならば、戻ってきてほしいです」

 どんな理由であれ、暴力は許されない。一方で、子供たちとの接し方に悩む指導者が多いことも事実だろう。この問題を対岸の火事と捉えてはいけない。

(今川秀悟)

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