「友達から教わってきた」というスウェーデン人の女性(撮影:佐々木仁)
この記事の写真をすべて見る

 東京・渋谷に外国人が殺到する弁当売り場があるらしいーー。そんな噂を聞いたのは昨年のこと。今や外国人が押し寄せる場所はめずらしくないが、それがスーパーの弁当売り場だとしたら……。そんな噂を確かめるために、2月上旬、早速取材に向かった。

 訪れたのは、JR渋谷駅新南口直結の渋谷サクラステージ2階に開業した「東急ストア 渋谷サクラステージ店」。昨年7月に開業したサクラステージは"閑散"としているとの指摘もあるが(渋谷サクラステージ"閑散"に見る「再開発の現実」)その中でも東急ストアは比較的混雑していると言われている。

瞬間風速的に「7割が外国人」に

 店舗についてすぐ、11時45分を過ぎた頃、本当に外国人の若者が総菜売り場に続々とやってくるではないか。瞬間風速的に、7割ほどが外国人になった。

 その後は外国人が減り、日本人客の割合が増える。13時ごろまで様子を見ていると、確かに外国人の姿は少なくないと感じた。同店の野本奈緒子店長は、「昼は毎日のように来られる外国人が多いですが、夜の7時、8時台、特に土曜日は観光客らしい外国の方がお総菜を買われています」と話す。

 JR渋谷駅の新南口は、外国人観光客に人気のスクランブル交差点から最も遠い出口で、この先にメジャーな観光スポットはない。人気番組になぞらえて言えば、「YOUたち」はなぜ、東急ストアで弁当を買うのか? 実情を探ってみた。

次のページ