
プロ野球界に衝撃が走った。日本野球機構(NPB)は2月27日、プロ野球12球団のオンラインカジノ利用調査の結果、7球団14人の選手・関係者がオンラインカジノを利用していたことを発表した。21日にオリックスが、山岡泰輔投手(29)が海外のオンラインカジノを利用していたためコンプライアンス違反の疑いがあるとして、活動自粛を命じたことを発表。これを受けてNPBが全球団の関係者に自主的に申告するよう呼び掛けていた。
【写真】「2億円」が「400万円」に急降下 球史に残る“大減俸”を味わった選手がこちら
オリックスによると、山岡は海外のオンラインカジノのポーカーゲーム大会に参加して賭博をしていたが、オンラインカジノが違法だと認識していなかったという。山岡は2016年にドラフト1位指名を受けてオリックスに入団。19年には自己最多の13勝をマークし、最高勝率(.765)のタイトルを獲得した。投手陣のリーダー的存在として後輩の人望が厚く、ファンサービスに熱心であることでも知られていた。正式な処分はこれから決まるが、活動自粛が続けば今年のシーズンにも影響は大きい。
新たな14人の選手・関係者への対応は各球団の判断に任されているが、山岡が活動自粛になったことを考えると、同様の措置が考えられる。主力選手が関与していた場合、今年のペナントレースにも影響必至だ。
プロ野球界はかつてパチンコ、競馬、競艇などギャンブルが好きな選手が多かった。スポーツ紙記者は「あるベテラン選手から、試合前に競艇の舟券を買うように連絡が来るのは日常茶飯事でした。ストレスがかかる世界なので、ギャンブルで発散していた選手が多かった。ギャンブル依存症になり、多額の借金を背負って球団事務所に取り立ての電話が来たケースもありました。でも今は減りましたね。昔は春季キャンプの練習オフの日にパチンコ屋に行くと、選手たちの姿をたくさん見ましたが、最近は全然見なくなった。若い選手はやらないんですよ。ホテルの部屋でゲームをして過ごすケースが多い」と時代の移り変わりを指摘する。
ただ、昔ながらのギャンブルの形ではなくても、オンラインカジノを合法だと思い込み、スマホからゲーム感覚で賭博に手を出すケースがあるから危険だ。