「大学生の頃、バイト先のレストランで背の高い男の人の幽霊が出ていました。目撃回数が多い卓に家族3人を案内したところ、幼稚園児くらいの娘さんが、ここはおじさんがいるから嫌だとぐずり、違う席に案内しました。
 また閉店準備の際、卓の呼び出しベルが鳴る時がありましたが、おそらく亡くなった常連さんの大好きだったメニュー、薄切りステーキとポテトサラダの番号だと言われていました」(50代、男性)

「寝付きに急に金縛りになり、真っ黒な人影のような、俗に言う死神のような影に頭を掴まれ、顔を壁に擦られながら天井付近まで持ち上げられ、右の頬にすごい痛みを感じました。その時の痛みはすごく大きく、死を感じされるほどの痛みでした。気づくと朝になっていましたが、そのときに死を感じたため、ただ死には避けたいと思うようになりました。
 それから2~3年後に結婚を経て、マンションを購入し、その購入の際に保険付きローンで購入しました。5年後に右頬の奥の副鼻腔という場所にがんが見つかり、保険付きローンのおかげでローンは完済となりました。
 この出来事は、全て前に述べた死神を感じたときにイメージとして頭に浮かんだ通りのストーリーだったことから、常に意識していたのですが、まさか現実に思い描いた通りにことが進んだため、はっきりと経験したと言える超常現象かなと思います」(40代、男性)

「今から45年位前の夏の夜、時刻は2時前後ぐらいに房総半島の鴨川の山の中を自動車で走行中に、道には街灯も無く、白い着物と思われる服を着た女性が立っているのを三人が目撃したので、停車して窓を開けて声をかけたのですか、返事をせずに正面を向いたままで、顔色は血の気の無い無表情でした。後部座席の友人が大きな声で車を出せと叫び、急発進してその場から移動した事があります。今でも会うとその話を三人とも覚えていて、何だったんだろうと話します」(60代、男性)

「10年ほど前、日中たまたま通りかかった台東区の日本堤消防署の前で、設置してある古い石碑にしがみついてシクシク泣いている女の人がいた。モンペのような、かなり古めかしい服装をしていて、こんな日中に人前で泣くなんて、変な人がいるなと思って通り過ぎた。
 数時間後、同じ道を通ったとき、その人はいなかったが、なんで石碑にしがみついて泣いていたんだろうと興味を持ち、石碑を見ると、昭和初期の火災による殉職者の慰霊碑だった。その殉職者を悼むような人が現代にいるとは思えず、その服装についても一気に合点がいった。
 見たときは幽霊とは思わないほどはっきりしていたが、今にして思うと、あれは生きている人ではないと思う。目が合わなくて本当に良かったとも思う」(40代、男性)

(AERA dot.編集部)

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