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「いちばん大事なのは体調管理」
森井に「ふだんから心がけていること」を聞くと、次のように答えた。
「体調管理はいちばん大事にしていて、一日一日同じ体調で臨むことができないと野球の技術の前にパフォーマンスが出せない。体調管理は一番、プロとしてやらなきゃいけないことだと思います」
森井の言葉の端々から、目標に向けた一途さを感じる。田中監督はこう話す。
「森井はすごく志が高くて、自分自身の考えをしっかり持っていて本当にブレない。実行力があり、逃げないし諦めない。物事に向き合う力があります。彼のそういうところは、桐朋の教育だけでなく、ご家庭での教育も影響していると思います」
母子で交換した日誌は9冊目に
純子さんに家庭での教育方針を聞いた。
「自分が何をやりたいのかということをきちんと考えるように、自分に集中させるように、声がけはしてきたかもしれません。ただ『やりなさい』とか『やめなさい』とかだと意欲を失いがちだと思ったので、『それをやる必要があると思う?』『やらなくていいの?』と問いかけてきました。自分で考えて、自分でやるべきことを取捨選択することが大事だと心がけてきましたし、それをやることによって夢に近づくと思っています」
ただ、野球部の活動が忙しくなると直接話をする時間も減った。コミュニケーションを続けるために始めたのが、日誌を交換することだった。
「中3の冬くらいから、『野球ノート』に書くことで伝え合っていたという感じですね。練習内容とか、試合でこうだった、こういうケガをした、こういうことが原因だったとか。ノートは今も続いていて、9冊目です」
純子さんは続ける。
「翔太郎は本当に、やりたいことをやっている時は楽しそうで、そうじゃない時はすごく楽しくなさそう。素直で、言葉にできなくても態度でわかります。割とストレートな子かな。自然体です。生き方って体にもつながるのかなと思います」