今季から長崎でプレーする山口蛍
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 昨季よりも1週間早い開幕となる2025年シーズンのJリーグ。2月15日に7試合、翌16日に3試合の開幕戦が組まれているJ2リーグでは、今季も熾烈なJ1昇格争いが予想される。果たして今季はどのような戦いが展開されるのだろうか。

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 優勝候補筆頭は、V・ファーレン長崎で間違いない。昨季も破壊力抜群の攻撃陣を擁して清水エスパルス、横浜FCとの“3強争い”を展開したが、惜しくも勝点1差で自動昇格を逃すと、昇格プレーオフでは初戦で6位のベガルタ仙台によもやの大敗を喫した。ただ、その悔しさもJ1初昇格へのモチベーションとなっており、今オフには元日本代表MF山口蛍(←ヴィッセル神戸)の獲得に成功し、実績十分のCBエドゥアルド(←横浜F・マリノス)、SB陣には高畑奎汰(←ジュビロ磐田)と関口正大(←ヴァンフォーレ甲府)を加え、FW山崎凌吾(←セレッソ大阪)、さらに新たな左ウインガー候補としてエメルソン(←FK RFS)を獲得した。

 フアンマ・デルガド、エジガル・ジュニオ、そして“最強の個”として猛威を振るったマテウス・ジェズスも残留。本来ならば昨季昇格すべきだったチームが、さらなる補強で選手層も厚みを増し、頭ひとつ抜き出た戦力を揃えた。新スタジアムの後押しもあり、守備が安定してスタートダッシュを決めれば、独走する可能性もあるだろう。

 同じく惜しくもJ1昇格を逃したモンテディオ山形も有力候補になる。昨季はリーグ4位からプレーオフ初戦でファジアーノ岡山に敗れたが、夏に補強したMF土居聖真、FWディサロ燦シルヴァーノがハマり、第30節から破竹の9連勝を飾った勢いは本物だった。そして、その主力陣が軒並み残留しており、新たにジョージア代表FWベカ・ミケルタゼ(←光州FC)、元U-23オーストラリア代表GKトーマス・ヒュワード=ベル(←ウェスタン・ユナイテッド)の外国人に、FW大森真吾(←北海道コンサドーレ札幌)、MF吉尾海夏(←横浜F・マリノス)、MF中村亮太朗(←鹿島アントラーズ)らを加えてチーム力はアップした。昨季後半戦で掴んだ自信をそのまま今季開幕を迎えられるはずで、チームの完成度が高い状態からスタートダッシュを決めたいところだ。

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降格組は“明暗”を分けそうな予感…