オフに中日から自由契約になったビシエド
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 いよいよ今週末にキャンプインするプロ野球。各球団の陣容もほぼ固まった印象を受けるが、昨シーズン限りで自由契約となったが、獲得すれば戦力になりそうな選手は存在している。そんな選手をピックアップしながら、フィットしそうな球団を探ってみたいと思う。

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 まず自由契約となった時に大きな話題となりながら、獲得調査などの情報が聞こえてこないのがビシエド(前・中日)だ。2018年には首位打者と最多安打に輝くなどNPB通算9年で1012安打を放っており、これは昨シーズンプレーしていた現役外国人選手では圧倒的ナンバーワンの数字である。昨年は首脳陣の方針もあって一軍でわずか15試合の出場に終わったが、二軍では限られた出場機会の中でチームトップの8本塁打を放ち、打率も.300とまだまだ力のあるところを見せている。

 そして何よりも大きいのが外国人選手でありながら国内FA権を取得したことで日本人選手扱いになっているという点だ。近年は新外国人選手の野手が期待通りの活躍を見せられることが少ないだけに、実績のあるビシエドを獲得した方が確実に戦力になるのではないかという声も多い。

 まず獲得を検討しても面白いのが広島だ。昨年ファーストで最も多く先発出場したのは捕手の坂倉将吾で、49試合にとどまっている。昨年も外国人野手が全く機能しなかったことを考えると、新外国人野手だけに頼るのはリスクが高い。FAでオリックスに移籍した九里亜蓮の人的補償を求めずに金銭のみの補償だったことも外国人選手の補強に動くためとも言われており、その候補として検討しても良いのではないだろうか。その他では昨シーズン歴史的な貧打に悩んだ西武、もしくは古巣の中日なども戦力的なことを考えると、ビシエドがマッチする可能性は高そうだ。

 メキシカンリーグ入りが報じられたが、シーズン中に“緊急補強”しても面白い外国人選手がコルニエル(前・広島)だ。カープアカデミー出身で、2020年9月に育成契約として入団。2021年のシーズン開幕前には支配下登録されると、6月には当時NPB最速となる165キロをマークして話題となった。この年は中継ぎとして50試合に登板している。翌年以降は成績を落としたものの、昨年は一軍で16試合に登板して防御率2.65とまずまずの成績を残した。

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日本人投手にも“面白い存在”