子どもたちにどう伝えるか
《自信が持てません》
《好きな人の前で、マスクを外せない》
SNSにはあざがある少女たちからの相談が数多く届く。悩みは人それぞれで、ひとくくりにはできない。
「子どもたちに何をどう伝えるかって、難しいですよね」
RICACOさんは過去の自分と彼女らを重ね合わせながら、こう思いを話す。
「ダンス教室の生徒たちにも話しているのですが、『今のあなたのままで十分美しいんだよ』ってことを伝えたいんです。今の自分を愛して、受け入れてほしい」
悩んだら、この私を見て
簡単なことではないけど、悩んだら、この私を見てほしい。
「私がもし『私なんて』って暗く悲しい顔をしていたら、みんな『かわいそう』としか思ってくれない。時間はかかるかもしれないけど、自分を受け入れて、さらけ出した方が格好いいし、周りにもあなたの魅力が伝わるよって。そのことを伝えたいと思います」
自分だけに向いていたベクトルの向きが変わると、見えていなかった世界が見えるのかもしれない。
RICACOさんは、今年1月、入籍した。あざを隠さないRICACOさんを「かっこええやん」と言ってくれる人だ。
「こんな私を好きになってくれる人なんていないよね」
そう思い込んでいた少女の、十数年後の姿だ。
(ライター・國府田英之)