コーチ歴20年の朝山打撃コーチ

強打者育成が課せられた打撃コーチ陣

 結果を残せなければ、コーチ陣に向けられる風当たりも強くなる。朝山東洋1軍打撃コーチは広島一筋でコーチ歴20年の実績を誇る。現役時代に152試合出場で打率.219、8本塁打と目立った成績を残せなかったが、引退後は3軍、2軍のコーチを歴任し、来季は1軍打撃コーチで6年目を迎える。

「走攻守3拍子揃ったセンス抜群の選手でしたが、ケガに泣かされました。コーチに転身後は打撃フォームのズレを修正する能力に長け、熱心な指導で知られます。新井監督とは同学年で、信頼が厚い。今年はなかなか得点が取れなかったので、責任を感じているでしょう。小園海斗、矢野雅哉とチャンスメークする選手は順調に育っているので、クリーンアップを担う強打者をどう育成するか。小窪哲也1軍打撃コーチ、福地寿樹2軍ヘッド兼打撃・走塁コーチ、新井良太2軍打撃コーチと共に課せられた大きなテーマです」

 外部補強に頼らない広島は、育成力が生命線だ。田村俊介、佐藤啓介、林晃汰ら若手の成長株が殻を破り、定位置をつかめるか。サポートするコーチ陣の責任は重い。1、2軍のコーチが全員残留という決断が正しいことを証明するためには、結果で証明するしかない。

(今川秀悟)

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