佐々木を指名したロッテは、24歳の二木康太、21歳の種市篤暉と高卒投手が台頭している。近年は平沢大河、安田尚憲、藤原恭大と、いずれもドラフトの目玉とされる高校生野手を1位指名。抽選で絶大な引きの強さを見せて獲得している。佐々木が順調に育って数年後にエースの座を確立すれば、チームの未来は明るい。
今季最下位のヤクルトは、奥川を即戦力として期待している。チーム防御率は今季リーグワーストの4.78。先発陣の駒不足は深刻で、1軍に上げたら我慢強く使い続けるだろう。奥川は高卒新人として、2007年の田中将大(当時楽天、現大リーグ・ヤンキース)以来13年ぶりの新人王に輝くチャンスが十分にある。
ただ、プロに入ったら横一線の勝負になる。同じくドラフト1位指名された高校生、巨人・堀田賢慎(青森・青森山田高)、DeNA・森敬斗(神奈川・桐蔭学園高)、阪神・西純矢(岡山・創志学園高)、オリックス・宮城大弥(沖縄・興南高)も潜在能力は高い。2位以下で指名された選手たちを含め、「令和のスター」の誕生が楽しみだ。(梅宮正宗)
※週刊朝日 2019年11月1日号