他に野手で面白いのが日系人のケストン・ヒウラ二塁手(エンゼルスからFA)だ。ヒウラもブルワーズ時代にはトッププロスペクトとして期待され、デビュー1年目の2019年には84試合で打率.303(314打数95安打)、19本塁打、49打点という好成績をマーク。その後も2度2ケタ本塁打を記録したシーズンもあったが、打撃に粗さも目立ち定位置を確保できなかった。

 今季はタイガースとエンゼルスに所属したが、10試合の出場に終わりオフにFAに。ただ、上記の2人と同じく年齢は28歳と若い。日本にルーツもあるだけに、話題性という意味でも魅力的だろう。

 投手はなかなか実績のある投手が来日することは少ないが、NPB入りが考えられるのはマイケル・ソロカ(ホワイトソックスからFA)か。ブレーブス時代にはプロスペクトとして将来を嘱望され、メジャーデビュー2年目となった2019年には13勝4敗、防御率2.68の好成績をマーク。しかし、その後は右足アキレス腱を断裂するなど、怪我に悩まされ2021年からの2年間はメジャー登板ゼロ。2023年に復帰を果たしたものの、かつての投球を見せられてはいない。

 ただ、ホワイトソックスでプレーした今季は25試合(うち9試合は先発)に登板。41勝121敗と大低迷したチームの中で0勝10敗と勝ち星はつかなかったが、防御率は4.74とそこまで悪くない。スピードこそないが、非常にコントロールが良く年齢も27歳と若い。巨人で活躍後にメジャーに復帰して最多勝に輝いたマイルス・マイコラス(カージナルス)と同じようなルートをたどれるような力の持ち主だ。

 投手ではマリナーズ時代の2019年に16勝をマークしたマルコ・ゴンザレス(パイレーツからFA/32歳)、2022年に13勝をマークしたものの、今季はメジャーで登板のなかったホセ・ウルキディ(アストロズからFA/29歳)も狙い目となるか。

 そのほか、通算184本塁打、ゴールドグラブ賞5度のジェイソン・ヘイワード外野手(アストロズからFA/35歳)、通算103勝の左腕パトリック・コービン投手(ナショナルズからFA/35歳)などが“大物”としてメジャー契約が微妙な立場だが、NPB球団で動くチームはあるか。今季もサイ・ヤング賞左腕のダラス・カイケルがロッテに入団しているだけに「なくはない」とも言える。

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