DeNA・筒香嘉智はチームにとって再び欠かせない存在になれるのだろうか。古巣に戻ってきた今季は期待を大きく裏切る結果となり、一部では不良債権化を危惧する声もあがっているが……。
10月26日、ソフトバンクとの日本シリーズ第1戦(横浜)で筒香は大きな存在感を示した。9回2死一塁の場面で代打で登場、右前打を放つと球場内が揺れるような歓声に包まれた。
「今シリーズはまだ途中だが大きく盛り上がった場面の1つ。同日の朝にはMLBワールドシリーズでフリーマン(ドジャース)の逆転サヨナラ満塁本塁打があった。球場の熱気はドジャースタジアムに負けない感じだったというのも大袈裟ではない」(在京テレビ局スポーツ担当者)
0対5の完敗ムードから2点を返した後、代打出場の筒香がヒットを放ちチャンスを広げた。結果的に試合には敗れたが、DeNAファンで埋まる横浜スタジアムを熱狂させ、筒香ここにありをアピールした。
「あの場面で結果を残すのは『さすが』の一言。今季は大きな期待を背負っていたが満足いかないシーズンで、ゴウ自身が誰よりも情けない思いをしているはず。(あの打席では)来季以降の復活を期待させた」(DeNA関係者)
かつてはDeNAの左の大砲として君臨した筒香だが、2020年から移籍したメジャーリーグでは苦戦が目立った。
今季もMLBジャイアンツの春季キャンプに招待選手として参加していたが、オープン戦で結果を残せず、開幕前の3月21日に退団。メジャーでは実働3年間で打率.197(557打数110安打)、18本塁打、75打点に終わった。
そして4月16日、5年ぶりにDeNAへ復帰することが球団から発表された。年齢もこれから円熟味を増す32歳であり、打線の中核として期待されたものの、57試合の出場で打率.188(149打数28安打)、7本塁打、23打点。推定年俸3億円の3年契約(3年目は変動制)という高額契約を考えると、金額に見合った成績とは言い難い。