「二年生で出される『もしもこんな文房具があったら』という課題を知り、自分ならどうするかイメージをするととても面白そうでやってみたいと思った」(大阪工業大学)

 大学にはどんな人がそこで学んでいるのか、どんな人が求められているか。この大学に行くと将来どのような道に進んで行けるのか。自分自身の興味関心や性格などと照らし合わせて、大学との相性をはかることができるだろう。

一歩踏み込んだ情報を期待している

 オープンキャンパスに参加して気になった部分があった高校生もいた。

「説明が足りないこともあったが、在校生に聞いてみるとわかった情報もあった」

「マイクが音割れして説明の声が聞こえづらかった場面もあった」

「懸念点はキャンパス周辺でアルバイトができる場所が少なそうなこと」

 高校生は、インターネット上でわかることよりもさらに一歩踏み込んだ情報を期待している。個別相談会なども活用しながら、オープンキャンパスだから得られる情報を収集したい。

 大学周辺の環境も高校生にとって大きな問題だ。近年、学費の値上がりがニュースになるなかで、アルバイト場所が周辺にあることは通学する上で安心材料の一つとなるだろう。

 オープンキャンパスに参加する高校生たちは皆、未来への希望を持っている。自分の人生に向き合おうと試行錯誤しながらも、前を向いて進んでいる。

「今年の夏は、自分の人生と向き合う夏だ」

 多くの高校生がこんな思いを心に秘めてオープンキャンパスに参加しているのだろう。自分と向き合い、大学に真正面からぶつかっていく。大学は、高校生のそうした純粋な思いを温かくしっかりと受け止めてほしいと切に願う。

(文・構成=大石純平、取材協力=AERAサポーター高校記者:青木瑞歩、板谷姫乃、川村葵、小南佳澄、杉浦果恋、竹内海翔、松下葵、長谷川凛久、柳田拓杜、山下心暖 協力校:神戸龍谷高等学校、奈良女子大学附属中等教育学校、成田高等学校、ルネサンス大阪高等学校)

※「AERAサポーター高校」プロジェクトは2022年に始まり、これまではAERA本誌や広告企画で紹介した進学や進路の情報を高校へ提供し、教員の皆さんとの情報交換を中心に活動してきました。今年度からサポーター高校の生徒たちにAERAの誌面作りなどにご参加いただく企画をスタートしました。お問い合わせはAERAサポーター高校事務局まで。adv@asahi.com

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