今季限りで退任した立浪和義監督
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 今季はセ・リーグ、パ・リーグで最下位となった中日西武にはやるべき課題が山積みだ。来シーズンはともに新監督を迎えて補強、育成など多くの面で改善が求められている。

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 中日は今シーズン球団史上初となる3年連続最下位に沈んだ。2021年オフに就任した“球団レジェンド”の立浪和義監督が結果を残せずに退任、二軍監督から昇格した井上一樹新監督のもと、かつてのような強さを取り戻せるのか注目されている。

「編成部は投手陣再編に忙しくなりそう。先発陣は高齢化が進み、左腕・小笠原慎之介のメジャー挑戦も濃厚。球界屈指の抑え投手ライデル・マルティネスが移籍することも考えられる。何とかしないと4年連続最下位の可能性もある」(スポーツ新聞野球担当デスク)

 先発陣で計算できるのは今季は8月後半まで防御率0点台を維持した高橋宏斗柳裕也くらいか。大野雄大(36歳)、涌井秀章(38歳)という左右のベテラン2人には過度の期待はできない。さらに最大の懸念事項とも呼べるマルティネスの去就はチームの未来を左右しそうでもある。

「ライデルのコメント内容が変化している。これまではチーム愛を述べてもいるが最近は『進路はしっかり考える』というものに感じる部分もある。残留のため全力を尽くすべきだが、マネーゲームになった場合は不利なので移籍も想定すべきかもしれない」(中日OB)

 そして、何よりも中日のウィークポイントは攻撃力不足。少ない得点をマルティネスを中心としたブルペン陣で守り抜くのが勝ちパターンなだけに打線の底上げは急務だ。

「(DeNAから)移籍2年目の細川成也、5年目の石川昂弥と岡林勇希、来日2年目のオルランド・カリステ、本格化しそうな福永裕基と村松開人……。良い打者は数多くいるのに得点力がここまで低いのは信じられない」(在京球団スコアラー)

 今季チーム打率.243はヤクルトと並ぶリーグ3位ながら得点圏打率は.226と最下位。373得点はリーグ唯一の300点台で、522得点でトップのDeNAとは149点も離されている。

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