ノーベル賞、オリンピック金メダル、内閣総理大臣の「三冠王」達成、あるいはそれに近い学校は公立伝統校が幅を利かしている。東京大合格者数ランキング上位校の開成、灘、筑波大附属駒場、麻布はノーベル賞や総理、あるいはその候補はいるが、金メダルとなればハードルが高い。歴史が長い公立伝統校の人材輩出における多様性のなせるわざなのだろう。

 日比谷高校、横須賀高校の「三冠王」を筆者に教えてくれたのは、横須賀高校を1988年に卒業した、医師の岸川由香さんである。岸川さんは東京大医学部医学科出身で、現在、都内で八幡山皮ふ科を開業している。彼女はこう話してくれた。

「社会にすぐれた人材を送り出した母校が大好きでたいへん誇りに思います。わたしの娘は日比谷高校から、都内の私立大医学部に進みました。母と娘でこんなすばらしい学校に通っていたことが自慢できることと思っています」

  母が横須賀、娘が日比谷と、二つしかない「三冠王」に通っていた。史上最強の母娘かもしれない。

<敬称略>

(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫

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