J2降格1年目に7位、2年目に16位と地盤沈下に苦しんでいた仙台は、新たに就任した森山佳郎監督によってパッションが注入され、チームが生まれ変わった。そして8月の5試合を4勝1敗で勝点を一気に伸ばした中、中島元彦が12ゴール4アシスト、相良竜之介が8ゴール3アシスト、郷家友太が4ゴール4アシストとMF陣が奮闘している。しかし、9月以降の5試合は1勝2分け2敗と停滞し、爆発が期待されたFWエロンが1ゴール2アシストと結果を残せていないのが悩みどころ。残り4試合は、横浜FC(H)、愛媛(A)、本(A)、大分(H)。次節の横浜FC戦で勝利できれば一気に道が拓ける感があるが、果たしてどうなるか。

 残り4試合で6位まで勝点差4のいわきFCは、崖っぷちではあるが、可能性はある。J2初挑戦だった昨季18位だったチームは、今季も前評判が高いわけではなかったが、昨季途中に再登板となった田村雄三の下で力強さを取り戻し、地元ファンも熱くサポート。そしてJFL時代からクラブを牽引してきた26歳のFW谷村海那が小森に続くリーグ2位の17ゴールと得点を量産した。残り4試合は、岡山(A)、水戸(H)、清水(A)、群馬(H)。逆転でのJ1昇格プレーオフ進出のためには、皮算用しても4試合で勝点9は欲しい。次節の岡山戦が生き残りを賭けた大事な一戦になる。

 しかし、横浜FC、清水に続く「残り1枠」について、他クラブのサポーターたちが願い、納得する人の数で言えば、長崎が最多になるだろう。「最強の個」と謳われているマテウス・ジェズスを中心とした攻撃サッカーは非常に魅力的で破壊力があり、J1でも旋風を巻き起こせる力がある。今季は3月10日の第3節から7月14日の第24節まで22戦無敗を記録した後、8月の5試合を2分け3敗と急失速したが、直近4試合は3勝1敗と持ち直している。

 何より、10月6日の前節・大分戦で待望の新スタジアム『ピーススタジアム』が開場し、「ホテル一体型スタジアム」「ピッチまでの距離日本最短の約5m」など魅力満載の観戦を体験できる。これはクラブの「格」にも繋がり、長崎がJ1舞台に相応しいクラブであることの証明にもなる。もし仮に「投票」でJ1昇格クラブが決まるなら、長崎がトップ当選することになるはずだ。

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“3クラブ目”の争いは最後まで目が離せない!