【ヤクルト】

 セ・リーグ連覇から一転して2年連続での最下位争いとなっているヤクルト。投手では一昨年のドラフト1位である吉村貢司郎が力を発揮しているが、それ以外はなかなか先発が安定せず、野手も山田哲人が大きく成績を落とし、来年オフには村上宗隆のメジャー移籍も噂されている。投手、野手ともに外国人頼みの印象が強く、補強ポイントは中日以上に多い。ただ野手は楽しみな若手が出てきているだけに、やはりまずは投手を狙いたい。

 金丸はもちろんだがもう1人候補として推したいのが中村優斗(愛知工業大・投手)だ。スピードはコンスタントに150キロを超え、間違いなくアマチュアでもナンバーワン。1年時から投げ続けているがその疲労を感じさせないタフさも魅力だ。金丸、中村を外した時に1位候補として挙げたいのが篠木健太郎(法政大)だ。150キロを超えるスピードが話題となることが多いが、変化球やコントロールも高レベルでスタミナも備えている。早くから一軍の戦力となれる可能性は高い。

 また即戦力候補だけでなく、将来を見据えたスケールの大きい投手も積極的に狙いたい。2位以降では清水大暉(前橋商)、高橋幸佑(北照)などが候補となる。ともにストレートの力強さは抜群で、まだまだ伸びそうな雰囲気があるのが魅力だ。野手では山田の後釜候補として宇野真仁朗(早稲田実・遊撃手)が面白い。木製バットでも軽々とスタンドに放り込む長打力があり、脚力と積極的な走塁も光る。ショートとしては少しスローイングに不安があるが、フットワークとグラブさばきは申し分なく、セカンドとサードを守った経験があるのもプラスだ。

【広島】

 8月まで首位争いを演じていながら9月に歴史的な失速でBクラスまで転落した広島。打線がなかなか固定できず、長打力と得点力不足が深刻なだけに、まずは打てる野手を狙いたい。まず候補となるのが西川史礁(青山学院大・外野手)、渡部聖弥(大阪商業大・外野手兼三塁手)、石塚裕惺(花咲徳栄・遊撃手)の3人だが、二遊間を守れる若手の有望株が少ないだけに石塚を推したい。長打力と確実性を兼ね備えたバッティングは高校生では頭一つ抜けており、カープが求める脚力の高さも十分。セカンドの菊池涼介がスタメンとして厳しくなってくる数年後にレギュラー定着を狙える素材だ。

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3位以下で“狙い目”の高校生投手は?