カブスの鈴木誠也

連続20本塁打の鈴木誠也

 今永とチームメートの鈴木誠也も、日本人右打者で初の2年連続20本塁打をマーク。左打者を含めても大谷、松井秀喜に次ぐ3人目の記録だ。広島時代にはゴールデングラブ賞を5度獲得しているが、意外なことに外野の守備の評価があまり高くない。カブスでは指名打者での起用が多くなっている。

「カブスに守備能力が高い外野手がそろっていることに加え、シカゴは風が不規則に吹き荒れるのでフライ処理が難しい。鈴木の守備能力が低いわけでなく、メジャーの他球団だったら外野でのスタメン起用がもっと多いと思います。大谷が50本塁打以上打っているので感覚が麻痺している部分がありますが、2年連続20本塁打は評価されるべき数字ですよ。メジャーは継続して成績を残す選手が評価される世界です。OPS(出塁率+長打率)も8割を超えていますし、監督の信頼をつかんでいます。来年は打率3割、30本塁打に期待したいですね」(前出のスポーツ紙記者)

移籍後に勝利連ねる菊池雄星

 メジャーを取材するメディア関係者が、「過小評価されている」、「もっと注目されるべき」と口をそろえるのが、菊池雄星(アストロズ)だ。メジャー6年目の今年はブルージェイズでの投球が評価され、シーズン途中にアストロズに移籍。移籍後は9試合登板時点で5勝0敗、先発した9試合すべてでチームを勝利に導いた。25日のマリナーズ戦では6回2失点で移籍後初めて負け投手になったが、エラーがらみの失点で自責点はゼロだった。

 菊池はMLBの公式サイトで「シーズン途中のトレードで球団史上最高の1人だ」と報じられるほど、出色のパフォーマンスを見せている。日本人投手の中で珍しく、剛速球を武器にメジャーの強打者を力でねじ伏せる。アストロズに移籍以降はスライダーを有効に使っていることで安定感が増している。

「菊池は侍ジャパンのユニフォームを着てWBC、五輪の大舞台でプレーした経験がないですが、日本球界を代表する投手であることは間違いありません。個人的にはもっと注目されてもいい投手だと思います。アストロズは8年連続ポストシーズン進出を決め、世界一を狙えるチームです。世界一を目指す舞台で菊地と大谷が対決する光景を見たいですね」(米国駐在の通信員)

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1年目から61試合登板の松井裕樹