大谷翔平(ドジャース)が前人未到の領域を駆け抜けている。史上初の50本塁打&50盗塁を達成し、さらに数字を伸ばしている。本塁打、打点のタイトル獲得はほぼ確実とし、打率も上昇して自身初のトリプルスリー(3割、30本塁打、30盗塁)も射程圏内にしている。規格外の活躍を見せるスーパースターはメジャーリーグを象徴する存在だ。日本のメディア報道は「大谷一色」。テレビのスポーツニュース、一般紙やスポーツ紙で大谷の一挙手一投足が大きく報じられている。
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「日本人という枠組みを超え、世界中を見渡してもこれほどの成績を残した選手は過去にいなかった。大谷のニュースに尺を使うのは当然だと思います。ただ、大谷の大活躍でかすんでしまっていますが、他の日本人メジャーリーガーも評価されるべき活躍をしています。彼らの奮闘によって、日本人選手全体の評価が上がっている。その事実を忘れてはいけません」(スポーツ紙デスク)
日本人左腕の評価高めた今永昇太
想像を超える活躍を見せているのが、今永昇太(カブス)だ。DeNAからポスティング・システムで移籍して1年目の今季、春先から先発ローテーションで回り、球宴にも出場。今月22日のナショナルズ戦に登板し、7回無失点の快投で15勝目をマークした。投球回数は173回1/3と自己最多を更新。奪三振は投球回以上の174に達している。チームは4年連続でポストシーズン進出を逃したが、「チーム内のMVPは今永」と地元・シカゴのメディアで絶賛された。
現地で取材するスポーツ紙記者は「直球は150キロに満たずメジャーでも速くない部類だが、回転数が多いので浮きあがるような軌道になり高めのコースで空振りを奪える。この高さから落ちるチェンジアップとスライダーも有効に使っています。メジャーで目立った実績を残した日本人の先発左腕投手は少なかったが、今永の活躍で見方が変わった。宮城大弥(オリックス)、東克樹(DeNA)も同じタイプの左腕として、メジャーのスカウトの評価が高まっています」と語る。